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消費増税、「予定通り」が4割超

選挙結果はどうなるんでしょうか。

 

衆院選緊急アンケート

10日に公示され、「自民・公明」「希望・維新」「立憲民主・共産・社民」の3極の争いとなる今回の衆院選。消費増税が大きな争点となるほか、希望の党は新たに企業の内部留保への課税構想を打ち出した。有権者は主な経済政策をどう評価しているのか。インターネットで賛否を聞いた。

 10月22日に投開票を迎える衆院選。各党は憲法改正や消費増税の是非、原発政策など目指す公約を掲げ、選挙戦に突入した。中には実現すれば、企業に大きな影響を与える可能性がある政策も含まれる。こうした政策について、有権者はどう見ているのか、日経ビジネスでは緊急調査を実施した。

 企業に直接影響しそうな政策案としてまず挙げられるのが、希望の党が公約に盛り込んだ「内部留保課税」だ。消費増税凍結に伴う代替財源として持ち出してきたものだ。

 9月に発表された法人企業統計によれば、2016年度の日本企業の内部留保は約400兆円と過去最高。今後の先行き不安を背景に、企業が資金をため込んでいる現状が浮かび上がる。

内部留保課税、38%が反対

 調査では「賛成」が24.0%、「反対」が38.2%、「どちらともいえない」が26.1%となった。「二重課税に不公平感がある」(50代、会社員)、「海外企業の参入意欲が失われる」(70代、無職)といった反対意見が多い。一方で「法人税減税とセットで内部留保を吐き出させるべき」(50代、会社員)との声もあった。

 日本企業の内部留保の多さについては投資家などからも批判の声が上がっている。希望の小池百合子代表は課税にこだわらず、内部留保を配当や賃上げなどに振り向けるよう経済界と協議する意向も示している。具体的な制度設計の方向性は見通せないが、希望が一定の勢力を獲得した場合、有効な資金の使い道を見つけられない企業への風当たりが強まる可能性もありそうだ。

 19年10月に現行の8%から10%への引き上げが予定されている消費増税については「予定通り増税すべき」が44.2%と最も多かった。「増税すべきでない」が26.5%、「増税すべきだが、延期すべき」が22.6%だった。

 増税に消費意欲への悪影響を懸念する声もあったが、それ以上に財政状況のさらなる悪化で後の世代にツケを回さないことが重要と考える人が多かった。「財政健全化は国際公約であり、その中で成長をどう確保するのかを考え、実行するのが国の責任」(60代、パート・アルバイト)、「20年まで(景気の良いうち)に、財政健全化をできるだけ進めておくべき」(60代、会社員)など、問題先送りの弊害を懸念する見方が多い。

 原発政策に関しては「新設を含め増やす」が7.1%、「現状維持」が21.7%、「減らす」が33.5%、「原発ゼロ」が34.4%。ゼロまたは削減が全体の3分の2を占めた。時間帯や季節に関係なく一定の電力を供給し続ける「ベースロード電源」としての利点を挙げる声もあったが「人間がコントロールできない」(50代、会社員)といった意見が多く、ビジネスパーソンの間で否定的な見方がなお大きいことを示す結果になった。

 憲法改正への対応については、「すぐに改正すべき」が20.3%、「自衛隊の位置付けなどがしっかり議論できてから改正すべき」が45.9%。必要に応じて改正する方針を容認するものの、さらなる議論が必要と考えている人が多いようだ。

(広岡 延隆、武田 安恵)

 

3極対決、焦点は「自民の減り幅」

 「1票の格差是正」により戦後最少の定数465(小選挙区289、比例代表176)議席を争う今回の衆院選。自民、公明両党による連立政権の継続か、希望の党など新たな勢力に政権を託すのかが最大の焦点だ。自民の議席の減り幅によって選挙後の政局や憲法改正シナリオなどが左右されることになる。
 公示直前の野党再編を経て、約200の小選挙区で「自民・公明」「希望の党・日本維新の会」「立憲民主・共産・社民」の3極が争う構図となった。希望・維新が東京や大阪などで候補者をすみ分けし、立憲民主・共産・社民が一本化を進めたが、一定の選挙区で野党が競合する。
 勝敗ラインについて安倍晋三首相は自公で過半数の233議席の獲得と設定。公示前の勢力は自民290、公明34で与党の合計は324。与党で92議席減らないと過半数割れにはならない。
 これに対し、自民内では「単独過半数を割ったら安倍首相の責任論がわき上がる」(ベテラン議員)との見方も根強い。安倍首相が与党で過半数獲得という堅実な目標を設定したのは、選挙後の「安倍降ろし」の動きを警戒して予防線を張る狙いがある。仮に自民が大幅に議席を減らした場合、安倍首相が政権を維持したとしても来年9月の自民党総裁選での3選シナリオに黄信号が点灯しかねない。

小池氏、自民との連立否定せず

 一方、希望は政権獲得を目指すとしながら、選挙後の首相指名選挙にどう臨むのか明示しないまま選挙戦に突入した。希望代表の小池百合子東京都知事は選挙結果次第で首相候補を判断するとの考えを重ねて表明し、衆院選後のキャスチングボートを握ろうという思惑を隠さない。

 小池氏は8日の日本記者クラブ主催の討論会で「安倍1強政治を変えていくのが大きな旗印だ」と語りつつ、安倍首相を退陣に追い込むことを念頭に選挙後に自民との連立政権を組む可能性を否定しなかった。自民の大幅な議席減で安倍首相の政権基盤が揺らげば、小池氏は「第二幕」へ向け与党への揺さぶりを強める見通しだ。ただ希望が躍進した場合にどのような政権の枠組みにつながりそうなのかは不透明だ。

 3極対決の構図となった結果、それぞれの主要政策や理念の違いが鮮明になったのは確かだ。憲法改正や安全保障関連法について自公や希望・維新は支持・容認し、立憲民主・共産・社民は反対の立場。2019年10月に予定される消費税率10%への引き上げに関し、自公は使途の変更を前提に予定通りの実施を掲げ、野党は凍結・中止で足並みをそろえている。

 憲法改正について、自民は自衛隊の明記、教育無償化など4つを改憲項目に挙げた。希望も「憲法9条を含め憲法改正論議を進める」と公約に明記した。想定する改憲項目は定まっていないが、希望が改正に前向きなため新たな枠組みによる改憲勢力が衆院で発議に必要な3分の2を占める可能性が大きくなっている。安倍首相が求心力を維持・回復すれば、希望や維新との連携を模索し、改憲論議のアクセルを踏み込む見通しだ。与野党対決の構図が様変わりし、選挙後の政権の枠組みや主要政策の実現可能性の見極めも重要となりそうだ。(編集委員 安藤 毅)