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また負担増、苦境深まる健保組合

いったい、これからどうなるんでしょうか。

良く調べてあるコラムです。

 

介護保険「総報酬割」導入が直撃

介護保険料の負担に導入された「総報酬割」で、企業の健康保険組合の財政が一段と悪化している。賃金の高い企業ほど労使双方の保険料が増え、中小では国庫からの補助が削減された。高齢化による医療費給付も増えており、保険料率引き上げや健保組合解散の動きが広がる可能性がある。

「新制度の導入に備えて、昨年春から健保の介護保険料率を1.9%と以前より0.1%引き上げた。その前年にも上げたばかりだったが、新たな負担が増えたので、仕方なく……」

 リクルート健康保険組合の青山尚弘・常務理事は厳しい表情でそう語る。今、介護保険料率の引き上げに動く健保組合が増えている。健康保険組合連合会のまとめによると、2017年度(予算)に、前期より引き上げた健保組合はリクルートを含めて410に上った。

 背景にあるのは介護保険の保険料を組合員の収入に連動して増減する「総報酬割」が今年8月から導入されたこと。従来、加入者の人数に応じて負担する加入者割だった保険料総額の半分を総報酬割とした。それによって相対的に賃金の高い大企業の健保組合ほど、保険料の負担が増えることとなった。

 総報酬割の比率は19年度には、保険料総額の4分の3に引き上げられ、20年度からは全額になる予定だ。健保組合全体の保険料負担額は、20年度には昨年度比で1100億円増える見込み。健保組合の1人当たり平均保険料(労使合算)は、年収が456万円なら月額727円、841万円だと同5668円も上がる計算となっている。17年度の平均の介護保険料率は16年度比0.047ポイント引き上げられ、1.465%になった。20年度にかけての負担増でさらに引き上げる必要が出てきそうだが、裏にはさらに重い問題もある。

国は1600億円の負担減

 負担増が多い大企業の健保に対し、中小企業などが加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)は、総報酬割の導入で20年度には、逆に約2100億円の負担減になる見込み。ところが、国は同時に、現在協会けんぽに対して行っている国庫補助1600億円を削減する。社会保障費の増大を抑えるためだが、見方を変えれば健保組合の負担増で国庫補助を縮小した形となり、「健保組合への負担のつけ回し」(松本展哉・健保連企画部長)と反発する声は強い。

 さらに健保組合には、医療健保の分野でも高齢化の影響が重くのしかかっている。組合員への医療費給付増に加えて、日本全体の後期高齢者(75歳以上)の健保財政を支えるための支援金と呼ばれる負担が激増しているのだ。

 こちらでも10年度から今年度にかけて総報酬割が導入されたためで、17年度には1400の組合のうち7割が、この支援金の負担増などもあって赤字に陥る事態となった。

 健保組合が赤字になった場合、いったんは蓄えてきた積立金を取り崩して対応することが多いが、それが難しくなると保険料率を引き上げるほかなくなる。その保険料率が協会けんぽの平均(10%)を超える水準になると、独自に健保組合を持つよりも協会けんぽに移る方が有利になり、解散する動きが加速する可能性がある。

 冒頭で紹介したリクルート健保は14年度から16年度まで赤字に陥っており、介護保険の負担増に早く備えざるを得なかった。日本企業は、重くなる一方の健保負担にどう対応するか。頭を悩ませている。(主任編集委員 田村 賢司)