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中小型株に2度目の春―成長に着目、割高でも買い

 中小型株の一角が割高さをものともせず上昇を続けている。中小型株はこれまでトランプ米大統領の政策を巡る不透明さなどを背景に、海外情勢の影響を受けにくいとして消去法的に買われてきた。だが、ここにきて目立つのはビジネスモデルを洗練させ、成長性を高めた銘柄群への買いだ。新たな評価軸がもたらす「2度目の春」が中小型株に訪れている。
 24日の市場で、「再び騰勢を強めた」として注目を集めたのが天然調味料大手のアリアケジャパンだ。一時は昨年来高値(6980円)に顔合わせした。かつては割安に放置された「バリュー株」の代表格だったが、2年半で株価は3倍となり予想PER(株価収益率)はいまや33倍だ。
 2017年3月期の連結純利益は前期比11%増と最高益を見込み、18年3月期の市場予想も2ケタ増益だ。中国での販路拡大が軌道に乗り始め、国内市場に依存したビジネスモデルから脱皮しつつあるためだ。
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 眼鏡製造小売りのジェイアイエヌも反発した。若者が中心だった顧客層を40歳代などにも広げており、18年8月期は増益期待が強い。PERが54倍と高いのは投資家が増益シナリオに自信を持って いる裏返しだ。24日に昨年来高値を付けた「割高」銘柄では、中小企業経営者の高齢化で事業継承案件の増加が見込める日本M&Aセンターなど、「成長ストーリーのしっかりした銘柄が多い」(大和証券の石黒英之シニアストラテジスト)。
 こうした銘柄群が人気を集めるのはいくつか理由がある。まずは消去法的な買い。トランプ政権の先行きは不透明で円相場の先行きも読みづらい。円高に弱い主力輸出株は手掛けづらく、内需型が多い中小型株が物色されやすくなる。
 もうひとつは来期業績への関心が高まり始めるこの時期に、「成長銘柄を見極めようとの動きが出ている」(SMBC日興証券の斉藤剛シニアアナリスト)ことだ。企業統治改革の流れが強まり、上場企業はこれまで以上に収益改善を意識するようになっている。経営の小回りがきく中小型企業ならビジネスモデルをスピーディーに再構築でき、結果も早めに表れやすいはずだ。
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 だからこそ海外勢も動き始めている。アリアケの投資家向け広報(IR)担当者が今月、香港で機関投資家12社を訪れた際には中国での販売動向などを熱心に聞かれたという。
 そんな海外勢の買いが4月は 例年入りやすいというアノマリーがある。部門別の売買データを集計すると、4月は01年から16年まで連続で買い越しとなっている。この現象が今年も再現されるなら、業績拡大期待の強い中小型株の上昇にはさらに弾みがつく可能性がある。
 上場企業は17年3月期に最高益を更新する見通しで、ニッポン株式会社は「稼ぐ力」を取り戻しつつある。「割高・中小型企業」こそがその最先端を走っているのかもしれない。(成瀬美和)