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儲ける&儲かる!株式投資

厳選推奨銘柄を大公開。CFP(R)が株の買い方を解説。毎日訪問で初心者が株取引のプロに。

中小型「10倍銘柄」に熱――独自性魅力、外国人も触手

スクランブル

 7日の東京株式市場では投資家の中小型株熱が続いた。日経ジャスダック平均株価は小幅ながら上昇し18日続伸。2005年12月~06年1月以来の記録となった。これまで買いの主体だった個人に加えて、海外勢も中小型株に触手を伸ばし始めている。けん引役は株式市場で「テンバガー」と呼ばれる株価を10倍にした銘柄だ。
 「南米顧客から小型株運用の新規受託があった」。BNPパリバインベストメント・パートナーズのトニー・グラバー運用本部長はこう明かす。評価の決め手は「運用成績の良さ」という。
 中小型株指数は歴史的な高値圏にある。日経ジャスダック平均は約25年8カ月ぶり、東証小型株指数は約26年ぶりの高値を付けたばかり。10年前と比べると両指数はいずれも日経平均株価の上昇率を上回る。
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 投資家が中小型株への関心を強める背景にはトランプ米大統領の誕生がある。自動車など主力株はトランプ氏の政策次第で株価が急落する危うさを秘める。
 一方、中小型株は利益成長に対する期待がもともと高いうえ、主力株のようなトランプリスクが小さい。三井住友アセットマネジメントの木村忠央シニアファンドマ ネージャーは「円高など予測不可能な外部環境に左右される大型株に比べて安心して投資できる銘柄が多い」と語る。
 代表例がクレジットカード決済代行のGMOペイメントゲートウェイ。公共料金の支払いなどに決済範囲を広げ、成長を続ける。MonotaROは工具・工場用品のネット販売で圧倒的なシェアを確立し、過去10年での株価上昇率は40倍を超える。
 スパークス・アセット・マネジメントが保有する10倍銘柄のひとつが、企業の福利厚生を代行するベネフィット・ワン。顧客企業のアウトソーシング需要を取り込み、収益力が安定していることが評価され、2004年に300円台だった株価は足元で3000円を超える。藤村忠弘取締役最高投資責任者は「成長市場で、しかも景気の影響を受けにくい分野にいち早く目をつけた」と評価する。
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 米国でも動画配信大手のネットフリックスや旅行予約サイトのプライスライン・グループなど10倍銘柄が少なくない。ネットフリックスは独自製作のドラマに経営資源をそそぎ、競合他社を突き放す。
 米国では株価上昇率が10倍を超える銘柄にネット通販のアマゾン・ドット・コムやアップ ルのような超大型株が含まれるのが日本との違いだ。ただ時価総額の大きさは別にして、日米の10倍銘柄に共通するのは「他社と差別化できる強みがある」(木村氏)ことだ。
 要は独自のビジネスモデルで、安定して稼げる銘柄を発掘できるかどうか。日本株は円高などトランプリスクを背景に米株に対する出遅れが鮮明だ。ただ個人は機関投資家と異なり、長期視点でじっくり上昇を待てる優位性がある。過度に悲観する必要はない。(土居倫之)