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儲ける&儲かる!株式投資

厳選推奨銘柄を大公開。CFP(R)が株の買い方を解説。毎日訪問で初心者が株取引のプロに。

膠着相場向かう視線―中小型株、業績面でも強み

スクランブル

 22日の日経平均株価は小動きにとどまった。東証1部の売買代金は3営業日ぶりに2兆円を回復したとはいえ、膠着感は強い。そんな盛り上がらない大型株を尻目に気を吐くのが中小型株だ。日経ジャスダック平均株価は9日続伸し、東証マザーズ市場も8日連続で売買代金が1000億円を超えた。個人だけでなく、プロの投資家も視線を向けている。
 この日、ジャスダック市場で上げが目立ったのが半導体向け純水装置の野村マイクロ・サイエンス。前日比21%高と急伸し、連日で昨年来高値を付けた。14日に2017年3月期の業績予想の上方修正と増配を発表し、その後も買いを集めた。「中国や韓国で超純水装置が好調」(同社)だ。
 平田機工、UTグループ、ウイルプラスホールディングス――。今月に入り、ジャスダック銘柄で業績見通しの上方修正が相次いだ。他の新興株も含めて市場で材料視され、商いが活発になっている。ちばぎん証券の五十嵐慎二氏は「昨年前半の中小型株相場ではバイオ銘柄に偏っていたが、今回は循環が働いている」と指摘する。
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 機関投資家も成果をあげている。JPモルガン・アセット・マネジメントが小型株 で運用する「ジャパン・テクノロジー・ファンド」の基準価格の1月の上昇率は17・7%。東証株価指数(TOPIX、0・2%)を上回った。東証マザーズのマルマエ、ジャスダックのアテクトなどを上位に組み入れている。「半導体関連の銘柄が堅調だった」(同社)という。
 「大型株に比べ中小型株は値動きが軽く、値幅が取りやすい」(外資系投資顧問)のが買われる理由のひとつ。だが、ここに来て投資家に新たな安心感をもたらしているのが、業績の裏付けだ。みずほ証券によると、2016年度(2、3月期)の新興企業の純利益は前年度比76%増える見通し。伸び率は東証1部企業の6%増を大きく上回る。「新興市場は外部要因に左右されにくい独自の成長ドライバーを持つ企業が少なくない」(菊地正俊氏)
 「中小型株といえば内需企業中心」というイメージも覆りつつある。大和証券の鈴木政博氏によると、小型株の足元の相対パフォーマンスは、海外売上高比率が3割以上の企業の方が、10%未満の企業を上回っているという。鈴木氏は「世界シェアの高い製品やサービスを持つ企業に投資妙味がある」と話す。
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 今後はトランプ米大統領 の議会演説を控えるうえ、米株式相場への高値警戒感もあり、中小型株に資金が集まる動きが当面続くとの見方は多い。一方で「今の中小型株の活況は、大型株を買いたくても買えない鏡映しの姿」(野村証券の若生寿一氏)との声もある。
 膠着相場といっても先高観はなお残り、全体のムードは必ずしも悪くない。何かをきっかけに相場の方向感ががらりと変われば、再び市場全体に幅広くマネーが流れ込む可能性がある。そんなことを感じさせる。(平沢光彰)