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中国経済復活に賭け?―機械・資源株、見直し買い

 世界の投資家が注視する米大統領就任式まで24時間を切った。19日の東京市場は円安に支えられ、日経平均株価は177円上昇した。リスクオフが頭をもたげていた市場が平穏を取り戻したようにも見える。マネーはトランプ新大統領の「不確実性」を嫌い、もう一つの経済大国の復活に賭け始めたのだろうか。
 「昨日あたりから景気敏感の個別銘柄にまとまった資金が入っている」。大手証券のベテラントレーダーが話す。19日はファナックが4%高と昨年来高値を更新。オークマが3%高、アマダホールディングスが2%高とにぎわった。共通するキーワードは「中国」だ。
 きっかけは日本工作機械工業会が発表した2016年12月の工作機械受注額だ。16日発表の速報値、19日発表の確報値ともに4・4%増。実に17カ月ぶりのプラスになった。中国などで自動車関連の需要が戻り、「受注の本格反転への期待が高まっている」(アバディーン投信投資顧問の窪田慶太インベストメントマネジャー)という。
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 マクロ経済指標の改善もこれを裏付ける。国際通貨基金(IMF)は今週、中国の17年の経済成長率予測を6・5%と0・3ポイント 引き上げた。新興国の中でも高額紙幣の廃止が経済を直撃するインド(0・4ポイント下方修正)と対照的な結果になった。日興アセットマネジメントの神山直樹チーフ・ストラテジストは「中国は米国はじめ先進国の経済成長の恩恵を受ける」と指摘する。
 インベスコ投信投資顧問で最高投資責任者を務めた川上敦氏が着目するのが銅価格だ。銅は自動車から送電線まで幅広く使われ、景気に先行して動くことで知られ「ドクター・コッパー」の異名を持つ。資金の流れを見ても、原油に比べヘッジファンドの影響が小さく、より実物経済の動きを表す。川上氏は「中国への銅製品輸出も増えており、巨大な在庫調整が一巡したようだ」と話す。
 これにいち早く反応したのが資源株だ。S&Pグローバル天然資源指数は年初来で4%上昇。三菱UFJ国際投信の世界資源株ファンドは過去1カ月で7%、過去1年では72%上昇した。同投信を運用する冨田道也氏は「中国、米国でのインフラ投資拡大を背景に銅需要が回復しており、足元では中小型の資源株に資金を振り向けている」と話す。
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 もっとも、中国経済を取り巻く不透明感は根が深い。多額の不良債権や人 民元の先安観など構造問題が残り、中国を不均衡な貿易相手と指弾するトランプ氏の出方が懸念される。就任式と同日発表の中国の16年10~12月期の経済成長率は大きな波乱はなさそうだが、SMBC日興証券の肖敏捷中国担当シニアエコノミストは「習近平政権が本気で構造改革に取り組むことになれば、成長率目標の引き下げが必要不可欠になる」と話す。
 「世界的に直面する不確実性に多くの人が困惑している」。スイス・ダボスで17日開幕した世界経済フォーラム年次総会に初めて登場した習氏はこう語った。その中心に中国経済がなければいいが。(関口慶太)