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資源株下落よぎる不安―シェール増産の動き警戒

 13日の株式市場では日経平均株価が反発した。前日に底堅い決算を発表したファーストリテイリングなど小売株が買われ、円高進行の一服でトヨタ自動車など主力輸出株も買いを集めた。200円超下落した前日から落ち着きを取り戻したようにみえるが、不安もちらつく。「トランプラリー」の代表格だった資源株の下げが目立つことだ。
 「ラリーの第1幕が終わったということでしょう。投資家はもっぱらソニーなど出遅れ銘柄を物色中。昨年秋以降、上げてきた資源関連は利益確定売りが出やすい」。国内投信のファンドマネジャーはこう語る。この日は三菱商事(0・4%安)や住友商事(1・3%安)が続落したほか、住友金属鉱山(4・7%安)なども下げた。
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 背景として株高を後押ししてきた資源価格の上昇に、一抹の不安が出ているからだ。確かに石油輸出国機構(OPEC)などが合意した原油の減産は2017年1月に始まり、今のところ変化はない。原油先物の指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は1バレル50ドルを回復し、年内には1バレル60ドルを試すとの見方もある。
 しかし、一方で気がかりなの は米シェールオイルの動向だ。原油価格の回復を足がかりに米国ではシェールオイルの生産が増えそうだ。米石油会社ベーカー・ヒューズによると、米国内で稼働する石油掘削設備は直近で500基を超え、ほぼ1年ぶりの高水準にある。米シェール大手ヘス・コーポレーションは12日、17年の投資を増やす方針を明らかにした。
 米国でシェールオイルの増産が本格化すれば、「原油価格の上昇は抑えられる」(SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミスト)との見方が強い。原油高の流れが断ち切られると、株式相場の重荷になるとの警戒感がにわかに高まっている。
 それを映すように米国では資源株が軟調だ。業種別米S&P500の「エネルギー」は下落基調にあり、直近のエクソンモービル株も昨年末比で約4%下落。みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリストは「ダウ工業株30種平均が2万ドルに届かない一因になっている」と話す。
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 波乱含みなのは原油だけではない。昨年高騰した原料炭(オーストラリア産のスポット価格)の価格は直近1カ月で4割近く下げた。ここでも商社などの業績に逆風が吹きつつある。
 もちろ ん原油や原料炭が下がれば、鉄鋼などコスト面で恩恵を受ける銘柄もある。だが、新日鉄住金などが13日に逆行安を演じるあたりに、今の相場全体が上昇気流に乗り切れない一面が映し出されている。鉄の世界最大の生産国である中国の供給過剰が解消されておらず、原料炭価格の下落などが追い風とは受け止められていないようだ。
 来週はいよいよ米トランプ大統領の就任式。インフラ投資を軸に米国の成長を期待する声が再び強まりそうだが、原油価格の動向は相場のかくらん要因となりかねない。13日の相場をトランプラリー第2幕の序章ととらえる向きもあるが、楽観は禁物だ。(浜岳彦)