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儲ける&儲かる!株式投資

厳選推奨銘柄を大公開。CFP(R)が株の買い方を解説。毎日訪問で初心者が株取引のプロに。

出遅れ投資家、成長株へ――トランプ相場の先にらむ

 世界が注目したトランプ次期米大統領の記者会見に、おおかたの市場関係者は肩透かしを食らったことだろう。経済政策への言及がなかったからだ。だが、中には「先高期待に水を差されなかった」と好意的な受け止め方もある。いわゆる「トランプラリー」に乗り遅れた国内勢にとり、これまでの遅れを取り戻す転機になるかもしれない。
 「乗り遅れた国内の機関投資家らは『何とかキャッチアップしたい』と考えている」。大手証券のトレーダーはこう指摘する。
 とはいえ、米大統領選以降、日経平均株価は約2000円上昇した。割安感のある銘柄は確実に減っている。すでに水準訂正を終えた銘柄に下手に手を出せば、やけどを負うことにもなりかねない。
 今からでも買える銘柄は何か――。乗り遅れた投資家らの答えは、業績拡大が見込める「グロース株」を買うことのようだ。
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 例えば、積水化学工業。12日は東証1部の約8割の銘柄が下落する中で逆行高となり、昨年来高値を更新した。ゴールドマン・サックス証券が調査を開始し、投資判断を「買い」としたのが支援材料だ。「世界シェア首位の自動車ガラス用中間膜を中心に、高機能プラ スチックスが今後5年間の増益をけん引する」(中村修平氏)という。
 アマノ、エステー、ソニー――。この日に昨年来高値を付けた銘柄は少なくない。安川電機やリクルートホールディングスなども含め、年明け以降の上昇基調が続く。こうした銘柄に共通するのはPBR(株価純資産倍率)の高さ。PBRが高くても買い進まれるということは、将来の業績拡大期待が高いグロース株であることの裏返しだ。
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 年明け以降は、グロース株優位が鮮明になっている。高PBR銘柄で構成される「TOPIXグロース指数」と、低PBR銘柄で構成される「TOPIXバリュー指数」を比べると、昨年末まではバリュー指数がグロース指数を上回っていた。日経平均の上値が重くなった新年相場では、グロースのパフォーマンスがバリューを逆転している。投資家の銘柄選好が変わり始めた様子がうかがえる。
 「17年はグロース株が選好される相場が到来する可能性がある」。こう指摘するのは、野村証券の村上昭博氏だ。
 同氏の分析によると、米大統領の就任前や景気対策が議会で承認されるまでは割安株が選好される「バリューラリー」になりやすい。だが、 大統領就任後はグロース銘柄に物色対象が移るのだという。この経験則に沿えば、グロース株は「今からでも買える」ではなく「今だからこそ買うべき」銘柄ということになる。
 トランプ氏の記者会見を経ても「相場の先高観は変わっていない」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹氏)との見方は根強い。だが、経験則に基づけば、良くも悪くもトランプ氏の発言に振り回されるトランプラリーの第1章はそろそろ終盤だ。先を見据えたグロース株投資は、乗り遅れた投資家が逆転する切り札になる可能性を秘めてはいないだろうか。(平沢光彰)