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儲ける&儲かる!株式投資

厳選推奨銘柄を大公開。CFP(R)が株の買い方を解説。毎日訪問で初心者が株取引のプロに。

中小型株に市場の視線―トランプ相場終息に備え

 22日の東京株式市場で日経平均株価は続落したが、週間で0・1%高としっかり。強気ムードがなお続いている。とはいえ、トランプ次期米大統領への期待主導で上がってきた相場はどこかで終息する。リスクに備え、見直し余地はないか。市場の視線が向かい始めたのが、出遅れていた中小型株だ。
 「東京五輪などの投資や規制緩和の効果がこれから出てくる」。三井住友アセットマネジメントの木村忠央氏はこう指摘する。注目するのは内需、とりわけ恩恵の大きい中小型株だ。マクロ指標よりも個別企業の変化がいち早く表れるため、銘柄選別の強みが生きるという。
 アセットマネジメントOneの岩谷渉平氏は「IT(情報技術)バブル後に創業し、伸び盛りの企業が多い」と話す。かつては大企業と提携するのが難しかったが、最近は新事業を共同で展開する例も増えているという。「こうした事業はマクロ経済の動向に左右されにくい」と、銘柄の発掘に飛び回る。
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 11月の米大統領選以降は、大型株優位の展開だった。世界的にリフレ期待が高まり、出遅れていたバリュー銘柄を中心とする大型株に資金が向かった。「外国人投資家が規模と流動性 に勝る大型株に投資を増やした」(野村証券の元村正樹氏)。11月9日から12月22日までの騰落率は東証大型株が21%高と、東証小型株(15%高)を上回る。
 だが、ここに来て中小型株に投資妙味が出てきたとの声が市場で増えてきた。メガバンクなど大型の金融株などは投資尺度が急ピッチで切り上がった。「大型のバリュー銘柄の見直し買いはいずれ一巡する。中小型株に振り向けるタイミングだ」(国内投資顧問のファンドマネジャー)
 市場では、「1月は中小型株がけん引する相場になりやすい」との経験則がある。実際、日銀のマイナス金利導入が決まった今年1月末から6月までも、中小型株が堅調だった。
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 「中小型株はガバナンスや資本効率の改善余地が大きい」。SMBC日興証券の伊藤桂一氏はこう話す。支援材料として注目するのが、来年3月から算出が始まる「JPX日経中小型株指数」だ。JPX日経インデックス400の中小型版で、中小企業にもガバナンスや資本効率の改善を促す効果が期待されている。
 同社によると、独立社外取締役が2人以上いるのはJPX日経400の構成銘柄で91%なのに対し、JPX日経中 小型は81%。国際会計基準の採用や自己資本利益率(ROE)の水準も中小型株は大型株に見劣りする。それだけ改善余地があり、業績の押し上げが期待できるというわけだ。
 すでにいくつかの中小型株は投資家から物色され始めている。この日は機械専門商社の山善や歯科治療器具のナカニシ、自動車用留め具のパイオラックスなどが逆行高となった。いずれも特定の製品やサービスに強みを持ち、好業績を上げている銘柄だ。
 トランプ相場の強気ムードの中でも、資金を一方向に傾けたくない投資家は次に備え始めている。(平沢光彰)