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儲ける&儲かる!株式投資

厳選推奨銘柄を大公開。CFP(R)が株の買い方を解説。毎日訪問で初心者が株取引のプロに。

掘り出し銘柄の探し方―小売りなどに割安感

 16日の日経平均株価は9日続伸した。リスクオンモードに包まれるなか、当面、金融や輸出関連など景気敏感の割安株がけん引する相場展開が続きそう。相場は割安修正を伴い急ピッチで上昇しており、まだ残る割安銘柄を掘り当てるのは一見難しい。上げ基調に乗り遅れた小売りなど内需株を発掘できるかどうかが、超過リターンを得るためのカギを握りそうだ。
 「三菱UFJフィナンシャル・グループのPBR(株価純資産倍率)はまだ0・69倍、マツダのPER(株価収益率)は12倍台。上値余地は大きい」。米系運用会社の外国人幹部は、保有株の上昇による運用成績の好転に喜ぶ。「為替相場は中期的に1ドル=120~125円」と見込み、「金融や輸出関連の日本株を買い増したい」と話す。
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 強気なのは海外勢だけではない。三井住友アセットマネジメントの金本直樹氏は上昇する景気敏感株で利益確定売りをしつつ、次の割安銘柄を探すのに忙しい。「割安株が減ってきた」のが今の悩みだ。
 市場には過熱感も漂い、目先の調整を意識する関係者は多い。「日米ともに、いつリスクオフに転換してもおかしくはない」。大和証券の吉野貴晶氏 は警鐘を鳴らす。米長期金利の上昇で新興国からの資金流出が波乱を招く恐れもある。
 今回の上げ局面では、米金利上昇を起点に、安定的な内需株から割安な輸出関連株などに一気に資金がシフトした。いったん相場が下げに転じれば、短期間に買われた割安株は大きく下げるリスクもある。
 そこで吉野氏が提案するのが、同じ割安株でも出遅れた内需株に再び物色対象を広げることだ。輸出株などに乗り換えられた結果、「割高感が修正され、来期業績が期待できる銘柄はある」という。低PBRで、業績上方修正の期待が高い銘柄を吉野氏が選別すると、エイチ・ツー・オーリテイリングやコメリなどの小売り業種が上位に入った。
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 別の角度からも「小売り」が浮上する。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の古川真氏によると、東証株価指数(TOPIX)17業種のうち、業種内のPBR格差が最も大きいのが小売りだ。そこで割安株を見いだせば、「物色の矛先が外需や金融株以外にも広がった際に超過リターンを得やすい」(古川氏)。
 野村証券は来年の「裏テーマ」に小売りを推す。主な小売り23社の予想営業利益は16年度が前期比8%増、 17年度は同11%増と見込む。けん引役は百貨店だ。「不採算店舗の縮小など構造改革で筋肉質になった。相場上昇による資産効果にも期待できる」と分析。J・フロントリテイリングは再開発案件、三越伊勢丹ホールディングスは費用削減で業績回復が見込めるという。
 ただ割安銘柄には割安に放置されるだけの理由もあり、玉と石の見極めが必要になる。米バンクオブアメリカ・メリルリンチの12月調査では、海外投資家が大きく持ち高を減らした業種のひとつが小売りだった。金融や輸出株の上昇に乗るか、あえて手あかの付いてない内需株に買いの手を広げるか。投資家は分岐点に差し掛かっている。(岡田達也)