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待っても来ない押し目―懐疑の国内勢、また出遅れ?

 「押し目待ちに押し目なし」の格言を地で行く展開だ。24日は日経平均株価が6日続伸し、東証株価指数(TOPIX)が10日続伸した。米長期金利の急騰を震源とする円安・株高の「トランプラリー」に多くの国内勢は戸惑い気味。「海外投機筋が仕掛けた短期戦」と弱気論をぶってみせる胸の内に、乗り遅れた「買いたい弱気」の焦りが透ける。
 「みんなイライラしていますよ。アクティブ運用を手掛ける国内勢の大半はこの上げ相場に乗れていませんからね」。大手証券で国内機関投資家を担当するセールスマンはこう明かす。
 米大統領選直後からのトランプラリーも2週間が経過。国内勢の多くは買うタイミングを逃したようだ。株価指数対比で評価される運用成績は悪化する一方。相場が押したところで安く買おうと待っているが、なかなか下げない指数に焦りを募らせているという。
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 相場上昇の立役者は今回も海外投資家だ。大統領選のシナリオを外した点では国内勢と似たり寄ったりだが、そこに拘泥せず、変わり身が素早かったわけだ。
 海外報道によると、代表的なマクロ系ヘッジファンドである英ブレバン・ハワード・アセット・マネ ジメントの運用成績は米大統領選を境に急回復。11月は先週末時点でプラス5・6%に達しているという。
 「1年半前から米金利上昇に賭けた米債売りが裏目に出ていたが、ようやく報われた」。ブレバンの運用内容を知る関係者はいう。他のファンドも今年は成績悪化に苦しむ。「米債売り・ドル買い・日本株買いで負けを取り返そうとするファンドも多い」と話す。
 ヘッジファンドだけが参加者ならトランプラリーは短命に終わるだろう。だが短期筋だけではない。その証拠に、欧米年金が多用するTOPIX先物に米系証券を通じて大口買いが断続的に入っている。「久しぶりに日本株市場に戻ってきた海外のリアルマネーが銀行株を買っている」(外資系証券)との証言もある。
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 そもそも米大統領選を前に日本株が買われる環境は整っていた。円高で悪化が続いてきた日本企業の業績は7~9月に底入れした。一時は4兆円を超えた裁定買い残も9月には5千億円を割り、割安な先物に買いが入りやすい状況だった。
 そこにトランプ氏勝利を契機とした米長期金利の急騰がトリガーを引いた。SMBC日興証券の圷正嗣氏によると、世界の主要市場で米 長期金利とプラスの相関関係があるのは日本株だけという。「トランプ次期米大統領の政策が見通せない不安は海外勢も一緒。だが、海外勢は『読みが外れても日本株は相対的に影響が小さい』という安心感も持っている」。野村証券の池田雄之輔氏はいう。
 さて買い遅れた国内勢はどうするのか。相場が調整すればここぞとばかりに買いを入れてくるだろう。そして、国内勢が思い切って上値を買い上げるようになった後、ほどなく相場は崩れる――。過去に何度も見てきた光景だが、そこかしこで「トランプラリー懐疑論」が聞こえているところからみれば、そこに至るにはまだ時間がありそうだ。(証券部次長 川崎健)