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トランプ相場いつまで―金融株以外への広がり焦点

 21日の日経平均株価は4営業日続伸し、終値で1万8000円台を回復した。米国発の金利上昇を起点に金融株がけん引役となり、円安・ドル高も相場を下支えしている。株式市場は年初来高値(1万8450円)を意識し始めているが、「トランプ相場」の持続力には不透明感もある。いまの上げ潮ムードはいつまで続くのか。
 「さすがに調整するかと思っていたが、想像よりも投資家の期待値が高いのかもしれない」。野村証券の柏原悟志電子取引セールス課長は、この日の値動きに驚きを隠さない。
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 象徴的だったのが、三菱UFJフィナンシャル・グループ(2%高)など銀行株だ。朝方から売りが先行したものの「すぐにぐいぐい値を戻した」(野村の柏原氏)。
 米金利の上昇を背景に日本でも長期金利がプラス圏に浮上。米国でも業種別S&P500種指数の「金融」が大統領選後に1割強上昇するなど、金融株の日米同時株高が足元の活況相場を演出している。
 市場関係者の間では「この年末には日経平均で1万9000円程度が視野に入る」(国内運用会社のファンドマネジャー)と、強気の見方も増えてきた。この運用担当者によれば、大 統領選前に海外投資家が日本株の持ち高を減らしていた反動が出るとみている。さらに円安による輸出株などの株価押し上げも期待できるという。
 もともと大統領選後は円安に振れやすいという経験則もある。ゴールドマン・サックス証券の調べによると、選挙日を起点に2~3カ月先まで円安・ドル高傾向が続くという。今回も同様になるとは限らないが、株式市場で円高懸念が大きく後退しているのは確かだ。
 では今後、日経平均が一段の上値を追うには何が必要か。1つには金融株以外へのけん引役の広がりが焦点だ。まず挙げられるのはハイテク株の復活だろう。この日は日立製作所が3%高を演じるなど一部の主力株がにぎわう一方、TDKやNECなど電子部品やIT(情報技術)関連では上値の重い銘柄も目立った。
 日本のハイテク株がさえないのは、トランプ米次期大統領と米西海岸のIT業界との不安定な関係が背景にある。中国でiPhone(アイフォーン)を生産するアップルはトランプ氏の“口撃”を受け、生産を受託する鴻海(ホンハイ)精密工業が米国での生産を検討しているとの一部報道も出た。アップル株が軟調ななか、関連銘柄の村田製作所は1 月の高値と比べなお15%安い。
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 経済政策を起点に米中関係の先行き不透明感がくすぶるなか、影響を受けるのはハイテク株だけではない。ドルの独歩高の一方で人民元安が進み、「元安は中国からの鋼材などの輸出増につながる」(国内証券)との見方がある。
 この日、鉄鋼や非鉄などトランプ関連銘柄の一角に売りがかさんだのは市況の不透明感が嫌気された面もある。トランプ銘柄の賞味期限が意外に短いのであれば、株高を楽観視するのはまだ早計かもしれない。(浜岳彦)