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「宴相場」後に備え着々―期待より安定、物色に変化

 18日の日経平均株価は3日続伸、終値は心理的節目の1万8000円まで30円強に迫った。リスクオンが続く株式市場だが、トランプ相場の宴(うたげ)で出遅れていた安定株への資金流入など手堅い物色も目立ち始めた。個人投資家はすでに熱狂から距離を置く。トランプ次期米大統領への期待に伴う株高が続くなか、投資家は「その後」を見据えた準備を着々と進めている。
 「日経平均は1万9000円から2万円に上昇する可能性がある」。東海東京調査センターの平川昇二氏は株高持続を予測する一人だ。注目するのは米国の10年債利回りと日経平均の相関関係。米金利上昇は米景気の堅調さを示し、日米の金利差拡大による円安・ドル高が外需銘柄の追い風となる。今の米金利水準を踏まえると、日本株の上値余地はまだある計算だ。
 金利や為替の動向に加えて、規制緩和や減税といった政策期待が後押しするトランプ相場。とはいえ、足元では変化の兆しも見え始めている。
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 この日は恩恵を受ける代表的な業種とされるメガバンク株が失速。業種別日経平均の銀行は前日比0・1%高と、伸び率で日経平均(0・6%高)を下回った。
 その 一方で目立ったのが、鉄道など内需銘柄の物色だ。例えば西日本旅客鉄道。米大統領選の結果が判明する前の8日と17日の終値を比べると同社株は2・5%高と日経平均(4%高)に見劣りしていたが、18日に限れば1・7%高だ。
 キッコーマンや味の素など、同様に出遅れていた食品株もこの日は堅調だった。SMBC日興証券の圷正嗣氏は「先行きの不透明感に備え、安定株や内需銘柄も一定の比率で保有する配慮が必要になるだろう」と話す。
 トランプ氏の政策の恩恵を受けそうな業種でも、全体が一本調子で買われているのではない。代表例が医薬株だ。トランプ氏の勝利で高額な薬価の引き下げ観測が後退し、世界的に買い戻しが目立っていた。
 ただ9日以降の値動きをみると、エーザイは10・1%上昇した一方、中外製薬は0・9%高にとどまる。「業績や新薬候補などを分析した冷静な銘柄選別がされている証拠」(国内証券アナリスト)
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 個人投資家の逆張り志向も健在だ。松井証券では信用取引の売り残高が18日時点で421億円強と、昨年7月以来約1年4カ月ぶりの水準に膨らんだ。同証券の窪田朋一郎氏は「トランプ氏にどこまで 期待を持てるのか確信を持てない投資家が多い」と指摘する。
 その昨年7月には日経平均が2万円近辺で推移する一方で、中国株の乱高下など海外情勢の不透明感が強まっていた。その後、中国・人民元の切り下げを契機としたチャイナ・ショックが起き、日経平均は同9月に1万7000円を割り込んだ。
 トランプ氏の新政権は閣僚人事も固まっておらず、当面は期待を現実に擦り合わせる展開が続くだろう。だが、相手は「異端の大統領」。トランプ・ショックの第2幕に目配りする重要性が高まっている。(増野光俊)