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儲ける&儲かる!株式投資

厳選推奨銘柄を大公開。CFP(R)が株の買い方を解説。毎日訪問で初心者が株取引のプロに。

株式投資7つの誤解(7)専門知識・能力、問われるのは思考力

 株式投資には特別な能力や市場と企業に関する専門的な知識が必要と思われる方がいるかもしれません。確かに中短期で株式を売買するなら、市場の需給や投資家動向、金融理論、四半期ごとの決算情報、業界知識などの広範な情報が必要になるでしょう。
 一方、長期投資をする上で最も重要なのは保有企業の経済性の見極めです。つまり、産業構造と競争優位、ビジネスモデルを深く分析することです。もちろん会計や財務理論などの一定の知識や企業に関する情報は必要ですが、いまやインターネットを通じてこうした知識や情報は能動的に取り出せます。
 より大事なのは知識や情報そのものではなく、それらを有機的に結び付けてゼロベースで仮説を導き出す論理的思考力と想像力です。仮説を立てたら、現実の変化に合わせて修正・補強します。そして、保有企業の競争優位や産業構造に影響しない短期的な動向には一喜一憂しません。一般的に物事の本質に近づくには、あふれかえる知識や情報を適切に「捨てる」ことこそが求められます。
 そもそも結果の8割は重要な2割の要素で説明できることを考えると、多すぎる知識と情報はかえってノイズ(雑音)になってし まうのです。ウォールストリートなどの証券市場からあふれ出てくる知識や情報を漫然と受け取る弊害については、オマハという米国の片田舎で長期投資を実践しているバフェット氏も指摘しています。「良い企業」の見極めには物理的・地理的な制約などありません。
 事実の背後にある本質に迫るには論理的な仮説の構築力と想像力、そして幾ばくかの会計知識こそが求められます。いわば知的総合格闘技です。幅広い業種や職種で付加価値が求められる現在、こうした能力は普段の仕事を通じて修得しなければならず、何ら特別ではありません。(農林中金バリューインベストメンツ    奥野一成)