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株式投資7つの誤解(3)テーマ――競争優位なければ失速

 「もうかる投資テーマはないか」というご質問を時々いただきます。また、現在販売されている投資信託も、古くは「ニフティ・フィフティ」から現在の「AI」「IoT」に到るまで、多くが何らかのテーマ投資に属していると思われます。前回、成長よりも競争優位の方が長期投資には大事であると説明しましたが、今回のテーマ投資も同種の議論です。
 ただ「テーマ投資」は単純な「成長投資」よりも大きな問題をはらんでいます。なぜなら、分かりやすいテーマはニュースを通じて人々の耳目をひき付け、関連企業の株式も人気を集め、入り口で高い価格を支払わされるからです。かつてのインターネットバブルはその典型です。
 どんなに魅力的な投資テーマであっても、平凡な競争力しか持たない企業は収益性を維持できないので、企業価値の持続的増大はあり得ません。むしろ投資テーマの魅力が競争を激化させるために、収益性を著しく低下させる懸念すらあります。
 一方、どんなに平凡なテーマでも、特定の企業が持つ圧倒的な競争優位と結び付いた時、企業価値の増大が持続的なものとなるのです。
 例えば、現在70億人の世界人口は2030年には85 億人に増加すると予想されます。この自明ともいえる持続的な人口増加というテーマが、消費財メーカーすべてに等しく企業価値増大をもたらすわけではありません。
 しかし、この人口増加は、「歯磨き粉」というニッチな製品で世界140カ国以上で圧倒的なシェアを有する米コルゲート社に対しては持続的な収益機会を提供するでしょう。このように圧倒的な競争力を持つ限られた企業が、ありきたりでも不可逆で長期的な潮流と結び付いた時に価値を創出し続けられるのです。
(農林中金バリューインベストメンツ    奥野一成)