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楽観ムードの落とし穴――中国不安じわり警戒感

 株式市場で再び楽観ムードが広がり始めた。日経平均株価は25日、約半年ぶり高値を付けた。米大統領選でクリントン氏が優勢となり円高リスクが後退し原油高も投資家心理を明るくしている。ただ見逃せないのがじわりと広がる中国不安だ。発生する可能性は低いが、インパクトが大きい現象をブラックスワンと呼ぶ。この中国版「レッドスワン」は出現するのか、投資家は強気ばかりではいられない。
 25日、広がり始めた投資家の強気ムードを後押ししたのが、円高にもかかわらず上方修正した日本電産だ。連想買いは信越化学工業や自転車部品大手のシマノにも波及。シマノは前日比4%高だった。
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 「2020年末の日経平均株価は4万円」。スパークス・アセット・マネジメントの清水孝章シニア・マクロ・リサーチャーは真顔でこう語る。デフレに苦しんできた日本経済がインフレに転じ、海外売上高を急拡大させているシマノやユニ・チャームのような成長株が「日本株のけん引役になる」(清水氏)という。
 日経平均4万円は極端な予想だが、株式市場では強気派がじわり増えている。東京証券取引所によると、海外投資家(外国人)は10月第 2週(11~14日)まで2週連続で買い越しとなった。予想を上回る好決算や原油高を背景にした投資家心理の好転が背景だ。日銀のマイナス金利導入以降続いていた外国人の売り越しが「転換する兆しが出ている」(大和証券の家入直希ストラテジスト)。
 BNPパリバインベストメント・パートナーズのトニー・グラバー運用本部長も日本株を有望視するひとり。「円相場が一定水準ならば、18年3月期の日本企業の業績は10%近い増益になる。自己資本利益率(ROE)など経営者の株主に対する意識も前向きに変わっている」と話す。
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 米JPモルガンが10月6~8日に米ワシントンで開催したセミナーで実施した投資家アンケートでは、17年に有望な金融資産として日本株が10・8%と3位に入った。1%で最下位だった昨年の同アンケートから大きく上昇した。
 ただこうした外国人の強気ムードに水を差す可能性があるのが米利上げをきっかけとした中国リスクの再燃だ。
 中国では住宅市場の過熱にもかかわらず、経済の体温計と呼ばれる長期金利(10年物国債利回り)の低下が続く。10月21日には一時2・655%まで低下、リー マン・ショック後の09年の記録に迫る勢いだ。
 利上げ局面の米国に対して中国は金利が低下している。中国から米国に投資マネーがシフトしやすい状況だ。大和総研の小林俊介エコノミストは「米景気が拡大すればするほど、中国からの資本流出圧力が高まる」と警告する。
 昨年、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の年4回利上げ計画を頓挫させたのは中国ショックだった。「レッドスワン」が再び出現するかどうかは、日本株の投資家にとって見逃せないリスク要因となりそうだ。(土居倫之)