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点検米国経済(4)低金利で資産価格上昇、追い風

 米連邦準備理事会FRB)は9月の米連邦公開市場委員会FOMC)で追加利上げを見送りました。10人の投票権者のうち3人が利上げを求めて反対票を投じており、利上げの根拠が強まる下での据え置きです。
 大統領選挙期間中は現政権に配慮し、FRBは利上げできないとよくいわれます。そうした指摘は必ずしも正しくありません。ジョージ・W・ブッシュ大統領が誕生した2000年の大統領選挙時や同大統領が再選を決めた04年の選挙戦の最中、当時のグリーンスパンFRB議長は複数回の利上げに踏み切りました。1988年の大統領選挙の際も利上げされました。
 従って、FRBが政権党の民主党に配慮して9月の追加利上げを見送ったとは言い難いです。ただ、政治リスクが米国経済に及ぼす悪影響を踏まえ、金融政策の運営から純粋に利上げを先送りした可能性はあります。「トランプ大統領」誕生が金融市場に波乱を招くリスクもあります。乱気流が起きそうな状況での利上げをFRBがためらっても不思議はありません。
 視点を転じると、現在の極めて低い金利情勢は新大統領にとって追い風 でしょう。FRBは昨年末に引き締めに転じましたが、相当に緩和的な金融環境は続いています。加えて日本など多くの先進国が金融緩和を継続する下で、相対的に金利水準の高い米債券市場へ大量の資金が流入し、金利が押し下げられています。米国経済の実力に比べて低い金利は、株式市場や不動産市場をサポートします。資産価格の上昇は新大統領が望むところです。
 ただ、地区連銀総裁の一部が懸念する不動産バブルのリスクなども踏まえ、FRBは早晩追加利上げに動くでしょう。そして、米国経済はいずれ景気後退へ転じます。新大統領を待ち構える経済情勢や金融市場は順風というよりもむしろ逆風でしょう。
SMBC日興証券 丸山義正)