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点検米国経済(3)インフラ投資が焦点に

 米国の企業収益は頭打ち感が目立ちます。商務省によると、2016年4~6月期の税引き後収益は前年比マイナス5・8%と5四半期連続で減少しました。水準は低くありませんが、じりじりと切り下がっています。年初に足を引っ張った輸出企業がドル高一服で息を吹き返した半面、今度は国内セクターの低迷が加速しています。
 国内セクター低迷の一因は労働コストの上昇です。生産量一単位当たりの労働コストは、4~6月期まで5四半期連続で前年比2%を超える伸びを記録しました。
 生産量と収益率を維持しつつ、労働コストを抑制するために、企業は労働生産性を引き上げる必要があります。その一つの方策は設備投資の拡大でしょう。
 しかし、設備投資は4~6月期まで3四半期連続で減りました。原油安に伴い原油開発投資が落ち込むだけでなく、他の分野でも企業は設備投資の抑制に動いています。
 収益が低迷する下で企業は設備投資を抑え、それが労働生産性を圧迫し、利益率の縮小につながる――。米企業は悪循環に陥っているのです。
 企業収益の縮小が加速すると、米国経済の景気後退局面入りが近づきます。来年1月に就任する新大統領 は就任後間もなく、景気後退局面での舵取りを迫られるかもしれません。
 そうした企業部門の悪循環を断ち切り、景気後退局面に入るのを防ぐための政策の一つはインフラ投資の拡大でしょう。クリントン候補は2750億ドルのインフラ投資を表明しました。トランプ候補も「世界最高のインフラを築く」と発言しており、珍しく両者の政策が歩調を合わせました。
 インフラ投資の拡大は直接的に労働生産性の上昇に寄与する可能性を秘めるのみならず、企業自身の設備投資を誘発する効果も期待できます。
SMBC日興証券 丸山義正)