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点検米国経済(2)持ち家率低下、将来を悲観

 足元の米国経済は家計部門に支えられています。個人消費の増加と住宅市場の回復が米国の景気拡大の屋台骨です。しかし、表面の好調さとは裏腹に、家計の消費支出や住宅に対する姿勢は大きく変化し、それが大統領選挙にも影響しています。
 まず、米国の家計はあまり借金をしなくなりました。家計債務の可処分所得に対する比率は金融危機の2007年末に135%に達しましたが、今年6月には02年並みの105%まで下げています。
 一方、金融資産と住宅資産からなる家計の保有資産は株価と住宅価格の上昇で増大し、可処分所得に対する比率が743%と02年の640%を大きく上回っています。家計の債務は返済原資である所得から見ても、保有する資産から見ても相当低位に抑制されています。借り入れを控えるため、おのずと消費行動も慎重になります。
 次に、住宅市場では賃貸志向が目立ちます。家計の持ち家率は16年6月末時点で63・1%と3月末の63・5%から0・4ポイント低下し、1960年代以来の低水準を記録しました。04年に70%近くまで高まった持ち家率は住宅バブル崩壊後に急低下し、米国経済や住宅市場が回復しても下げ 止まっていません。
 借金をせず、住宅を所有せず賃貸で十分という米国民の背後には、アメリカンドリームに対する冷めた認識があると思われます。いわば将来への悲観です。
 アメリカンドリームへの失望は既存のワシントン政治に対する不満や怒りへ姿を変え、米国民を突き動かします。それこそが、トランプ氏が並みいる上院議員や知事をなぎ倒し、共和党の大統領候補に選出された原動力でしょう。それに対して、上院議員と国務長官そしてファーストレディーを経験したクリントン候補は既存政治の代表として捉えられやすいといえます。