儲ける&儲かる!株式投資

厳選推奨銘柄を大公開。CFP(R)が株の買い方を解説。毎日訪問で初心者が株取引のプロに。

マイクロ株「小さな巨人」探せ、時価総額300億円未満、上場企業の6割超、ニッチ、技術革新の黒子、独自モデル。

有望銘柄に共通項、低流動性には留意
運用難が続く中、時価総額300億円未満の「マイクロ株」が市場の注目を集めている。
ニッチ分野に強かったり、独自の事業モデルで大化けする可能性を秘めているためだ。
ただ、売買の流動性は低いなど注意点もある。「小さな巨人」の発掘法や投資の課題を探った。
 「競争が少ない宝の山だ」。レオス・キャピタルワークス藤野英人社長は今春、ジャスダック上場の化学材料メーカー、トリケミカル研究所(4369)を自社の投資信託に組み入れた。発行済み株式の12%超だ。トリケミカルは先端半導体の絶縁膜に使われる新材料で国内有数のシェアを握り、直近3年間の税引き利益は平均3.7倍のペースで伸び、時価総額は134億円と8.5倍に拡大した。
 マイクロ株は総じて情報量が少なく、不祥事や急激な経営悪化のリスクもつきまとう。だが銘柄発掘を好む投資家にとって玉石混交の中から成長株を探す「最後のフロンティア」でもある。海外勢の間でも小型株投資を得意とする米ロイス・アンド・アソシエイツはマイクロ株ファンドの資産の1割近くを日本に振り向ける。
 日経ヴェリタス時価総額30 0億円未満の上場企業を対象に(1)自己資本比率が40%以上(2)直近3年間の利益の伸びの平均がプラスまたは黒字転換(3)継続企業の前提に関する注記がない〓〓などの条件をもとに有望銘柄を抽出したところ、大きく3つの共通項が浮かび上がった。
 1つ目は大手の手が届かないニッチ分野でシェアを伸ばす企業だ。前述したトリケミカルは半導体の微細化に必要な新材料で大手が引き受けない少量生産や研究開発用などの需要を取り込み、競争力を発揮する。東証2部上場でポンプ製造のタクミナ(6322)も光学フィルムやリチウムイオン電池用の薄膜材料をむらなく吐出する精密ポンプで小規模ニーズを取り込み、国内シェアは推計2割弱だ。
 2つ目は自動運転やすべてのモノがインターネットにつながる「IoT」など技術革新を支える黒子役だ。ジャスダック上場のアイサンテクノロジー(4667)は測量ソフトなどを長年手掛けてきたが、測量で培った高精度の3次元地図の作製技術をいかして自動運転支援に進出。6月には三菱電機(6503)やトヨタ自動車(7203)などとともに自動運転関連の企画会社に出資し、時価総額は3年で3.8倍になった 。技術革新で新市場が生まれる時は規模の小さい企業にとって大きな成長のチャンスだ。
 3つ目は独自の事業モデルやサービスで成長する企業だ。例えばイベント運営受託のセレスポ(9625)は国体や全国育樹祭といった大規模イベントから、企業の運動会や地鎮祭など小さなイベントまで企画。会場設営、運営を引き受ける。2017年3月期まで6期連続の増収増益見通しで、時価総額は3年間で1.9倍になった。インターネット上の投稿内容などを監視するイー・ガーディアン(6050)や低価格居酒屋を展開するヨシックス(3221)も他社と異なるサービスで収益を伸ばす。
 もっともマイクロ株は総じて特定の事業への依存度が高く業績が急悪化するリスクもある。投資にあたっては四半期ごとの業績推移や財務内容に細かく目配りしながら銘柄を選んだり、1銘柄に資金を集中させずに複数の銘柄に分散投資するなどの工夫も必要だ。
 一定期間の売買高が上場株式の何%あるかを示す「出来高回転率」が極端に少ない場合も注意が必要だ。時価総額300億円未満の全銘柄の平均では1年間に20%程度。売りたい時に売れないリスクは残るので様子をみながら 少しずつ投資した方がよいだろう。